〜オリジナルブレンドの精油を用いた、新たなヘアケア商品への応用の可能性〜
化粧品OEM・ODMメーカーの株式会社ピュール(所在地:福岡県糸島市 代表取締役社長:井上 一郎 以下、ピュール) は、2021年から九州大学(所在地:福岡県福岡市西区元岡744)と共同で「精油原料の機能性に関する研究」を行いました。
共同研究チームでは、天然精油が頭皮や毛髪に与える影響にフォーカスを当てて研究をスタート。細胞試験と毛髪サイクル活性化評価試験の結果、ローズマリーとシトラスの2種類のピュール独自の配合でブレンドした天然精油において、育毛促進作用があることが示唆されました。
■研究背景・目的
ピュールでは、「Effective Clean Beauty」という独自の理念のもと、天然成分・無添加にこだわり、商品企画から、開発・製造・生産までを一貫して行っております。これまでピュールでは、植物の香り成分を抽出した精油を100%天然の植物性香料として多くの製品で用いてきました。
一般的に、香りによってリラックス効果があることが知られている精油。日々化粧品開発を進める中で、植物が持っている力や天然精油の新たなる可能性を追求したいという思いで研究を開始。2021年より機能性食品・化粧品・アロマの研究に携わる九州大学大学院農学研究院森林圏環境資源科学研究室(清水准教授)と共同で天然精油の機能性に関する試験を実施しました。
今回共同研究チームでは、天然精油が頭皮や毛髪に与える影響にフォーカスを当てて試験を行い、細胞や毛髪サイクルにどのように影響するのかを研究しました。
■研究の内容と結果
・毛乳頭細胞と毛母細胞試験について
毛髪の成長には毛乳頭細胞と毛母細胞が関わっています。毛乳頭細胞が毛母細 胞に増殖するよう指令を出し、毛母細胞が増殖することで毛髪が作られていきます。毛髪が成長するにはこれらの細胞が活性化され、増殖することが不可欠です。今回、天然精油がこれらの細胞を増殖させる効果があるか試験を行いました。
試験の結果、天然精油には角化細胞、毛乳頭細胞ともに増殖させる効果が見られたことから、育毛促進作用が期待されます。
・毛髪サイクル活性化評価試験について
毛乳頭細胞が毛母細胞に増殖するように指令を出す際、毛乳頭細胞でインスリン様増殖因子-1(IGF-1), 血管内皮増殖因子(VEGF), 肝細胞増殖因子(HGF), 線維芽細胞増殖因子(FGF)といった細胞増殖因子が産生され、毛母細胞の成長を促すことで毛母細胞が増殖すると考えられています。そこで、天然精油が毛乳頭細胞内の細胞増殖因子を産生する効果があるか、試験を行いました。
試験の結果、精油が毛乳頭細胞内のIGF-1、VEGF、HGFを増加させる効果が見られたことから、毛髪の成長を促す効果が期待されます。
■今後の展望
今回の研究によって明らかになった天然精油による育毛促進作用をより一層進展させて、スカルプケアを中心としたヘアケア商品の開発を行ってまいります。またヘア分野だけに限らず、美容や健康増進を目的とした天然精油の機能性についても幅広く研究を進め、スキンケアやその他の製品への応用も検討したいと考えております。
■株式会社ピュールについて
ピュールは、福岡県糸島市の自然豊かな場所に自社工場を持つ化粧品OEM・ODMメーカーです。体にも環境にも優しいだけでなく、真に効果のある商品をお客様にお届けしたいと考え、それを体現する理念として「Effective Clean Beauty」を掲げています。
Clean Beautyとは、肌や体のことを考えた成分や自然由来の原料を使用し、環境や動物に配慮している化粧品について指します。ピュールでは、この言葉が生まれる以前より「人と自然に優しく」をテーマに、体に負担がかかるといわれる成分を無添加、環境に留意した製造体制、利尻昆布など日本古来の植物エキス等を配合したものづくりを20年以上続けてきました。さらには科学的な効果性(Effective)の実証を重視しており、化粧品による効能をリアルに実感していただくことにこだわっています。
ピュールでは今後も、よりお客様に喜んでいただける商品をご提供できるよう、この「Effective Clean Beauty」という独自の理念のもとに商品開発を行ってまいります。